節税

社会保険料には前納+クレジット決済で得するものがあります

国民年金の第1号被保険者(おもに個人事業主)の方向けのクイズです。次の税金、社会保険料のうち1年分を前納すると割引があるのはどれでしょう。

  • 住民税
  • 国民年金
  • 国民年金基金
  • 国民健康保険料

答えは国民年金と国民年金基金です。

更新情報

参照しているデータを最新版に更新しました。

国民年金

前納すると割引あり

国民年金には「国民年金前納割引制度」があります。

国民年金の振替方法と割引率の表

引用:日本年金機構

割引率はこうです。

国民年金を前納した場合の割引率一覧表

(かつて)我が家では1年前納を選択しました。2年前納の方が割引率がほぼ倍なのでお得感がありますし、2年前納でも全額社会保険料控除の対象にできますから損はしません。が、それだと2年おきに僕と妻の国民年金で76万円を払う、払わない(=社会保険料控除する、しない)が変わるのはイヤだと思い、1年前納にしたのです。

ところがこの理解は間違っていました。この記事のために調べていて気付きました。

2年前納しても1年ごとに社会保険料控除できます

2年分をまとめて社会保険料控除するか、3年にわたって分割して社会保険料控除するかを選択できるそうです。2年じゃなくて3年というのがまた分かりにくいです。

国民年金を2年前納した場合の社会保険料控除方法

引用:日本年金機構

前納にクレジットカードも使えます

2年前納にクレジットカードが使えるようになったのは2017年4月からです。制度はたまに変わるので昔ダメだったから今もダメと思い込まない方がいいですね。(その逆もありえますが、その場合は気付かされると思います。)

なお、平成29年4月より、これまでの口座振替に加え、新たに現金・クレジットカード納付による2年前納が可能になりました。

引用:日本年金機構

で、クレジットカードで払えるとなればクレジットカードのポイント分だけ得するのですが、次のように割引額が減少(悪化)します。前記割引額は口座振替の場合でした。でもこれは理解できます。

現金とクレジットカード決済の割引率の比較表

引用:日本年金機構

もう少し分かりやすくしましょう。

口座振替とクレジットカード決済の比較表

2年前納をポイント還元率1%のクレジットカードで決済します。次は1%のポイントを考慮した、前納により得する金額をまとめた表です。2年前納は4.6%もお得です。

クレカのポイントを考慮した、前納により得する金額をまとめた表

クレジットカードで付与されるポイントが現金と等価と見なせるものなら、この表に不満はないと思われます。クレジットカードのポイントが1%なら文句なくクレジットカード払いが有利です。

ポイント還元率が0.5%のしょぼいクレジットカードでも、クレジットカード払いの方が得ですかね。(1ポイントを1円として使える無駄のないクレジットカードの場合で、実生活で現金と等価といえるならそうです。)

2018年から2年前納にしています

このメリットを享受するには、2月末までに手続きが必要です。

クレジットカードの場合

「国民年金保険料クレジットカード納付(変更)申出書」に必要事項を記入の上、年金事務所(郵送も可)へご提出ください。
なお、申出書の様式はこちらからもダウンロードできます。

引用:日本年金機構

この、前納+クレジットカード決済は自動更新です。2年後に再度手続きしなかったら、という心配は不要です。(経験済みです。)

そして確定申告の社会保険料控除は分割して行っています。

楽天カードがポイント還元率改悪

楽天カードは2021年6月から、国民年金の支払いに対するポイント還元率を0.2%に変更しました。(詳細はこちら。)そのため、我が家はリクルートカードでの決済に変更しました。

国民年金基金

小さい割引率

国民年金基金は1年分の掛金を前納しても割引率は0.83%です。

4月から翌年3月までの1年分の掛金を前納すると0.1か月分の掛金が割引されます。

引用:国民年金基金

我が家では妻が国民年金基金を積み立てています。(拠出しているのは世帯主の僕です。)年間251,160円です。よって前納すると2,084円安くなります。

我が家は現在国民年金基金を前納していません。前納する場合、4月末日までに手続きが必要です。自動更新です。

引用:国民年金基金連合会作成PDF

国民年金基金は住んでいる地域で事務所が違いますが、3月末までというところもあるようなので来年は余裕を持って手続きするようにしましょう。

としていましたが、すっかり忘れていて手続きしていませんでした。2023年度こそは手続きます。

クレジットカード払いできません

現在はダメです。将来は払えるようになるかも知れません。前納のみクレジットカード可能というのは十分できると思いますけどね。年に12回口座から引き落とすコストで、クレジットカード会社に払う手数料をまかなえないものでしょうか。

住民税

前納しても割引なし

前納することで徴収コストを減らせるのだから少しぐらい割引してくれてもいいと思うのですが、ダメです。しかも前納しない場合は6月末、8月末、10月末、翌年1月末の4回に分かれます。毎月同額じゃないので、我が家のように社会保険料等の引き落としを別口座で行っていると管理がめんどうになります。毎月、月初にその口座に資金移動しているのですが、その額がバラつくのはうれしくないです。

クレジットカード払いは手数料が必要

「Yahoo!公金支払い」に対応している市町村では住民税をクレジットカード払いできますが、1万円を超えると手数料がかかるようです。1万円以下でもかかるところもあります。我が家が属する市の場合、還元率1%のクレジットカードだったらポイントは手数料でほぼ消えますね。

現在はnanacoで払っています

現在は、nanaco+リクルートカードで1.2%のポイント(JCBブランドのリクルートカードだと0.75%)をもらいながら払っています。でもこの方法、現在利用中でない人が新たに利用を開始することはできません。

なお、セブンカードによるnanacoチャージで0.5%のポイント還元は継続利用できます。(セブンカード以外でチャージできない仕様に改悪されました。)

国民健康保険料

我が家の属する市では、国民健康保険料は住民税と同じです。

  • 前納しても割引なし。
  • クレジットカード払いには手数料が必要。
  • 現在はnanacoで払っています。

国民健康保険料は極めて高額なので、nanaco+リクルートカードで1.2%(または0.75%)のポイント還元を受けられるのはとても助かっています。

おまけ:NHK放送受信料

前納することで割引が受けられます。それにしても高いですね。

NHK放送受信料の支払い周期と割引率一覧表

出典:NHK

口座振替とクレジットカード決済は同額です。振り込みだと少し高くなります。我が家は楽天カードで年払いにしています。(NHK放送受信料のポイント付与率は1%のままです。)

まとめ

国民年金の前納+クレジットカード決済は、節約できる金額が大きいです。前納で割引がなくても、nanaco+クレジットカードで払うことで節約できるものもあります。前者は一度設定を変更すればいいだけなので、手間はかかりません。後者はチャージしてセブンイレブンで払うという手間が繰り返し発生します。リクルートカードで1.2%の還元は価値がありますが、セブンカードで0.5%だと人によるでしょうね。iPhoneユーザーはApplePay+nanacoがお得でしょうかね。(僕はAndroidユーザーなので分かりません。)

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