基礎知識

内部リンクチェックツール10本+を徹底解説

内部リンクのチェックと言うと、一般的にはリンク切れのチェックを指します。それはGoogle検索の結果を見れば明らかです。

リンク切れをチェックするツールは、通常内部リンクと外部リンクの両方に対応していますが、このブログは内部リンクに特化しているため、SEO的にも記事中の表現では「内部リンク」を強調します。

また、リンク切れ以外のことが分かるツール内部リンク構造を確認できるツールについても解説しています。

内部リンク切れの検出に特化したツール

dead-link-checker.com

リンクチェッカー(リンク切れチェックツール) dead-link-checker.comは、指定したサイトのリンク切れをチェックできるオンラインサービスです。チェックしたいサイトのURLを入力するだけのシンプルなUIになっています。

dead-link-checker.comの画面

チェック中は進行状況が表示されます。

dead-link-checker.comがチェック中の画面

  • 無料で利用できます。チェックできるURL数の上限は明示されていません。
  • エラーがあった場合、到達できないURLと、そこにリンクしているURLのリストが表示されます。

チェックしたいサイトで試して、その処理時間が許容できるのであれば、継続利用して良いと思います。待ち時間が長いために日常的に利用する気になれないなら、他のツールをあたった方がいいでしょう。

Online Broken Link Checker

Online Broken Link Checkerは、指定したサイトのリンク切れをチェックできるオンラインサービスです。制約が多いものの、利用可能なサイトでは重宝するはずです。

Online Broken Link Checkerの画面

サイトのURLを入力してボタンをクリックすると、詳細画面が表示されます。

Online Broken Link Checkerの詳細画面

チェック中は進行状況が表示されます。

Online Broken Link Checkerのチェック中の画面

検出されたエラーは次の形式で表示されます。これは秀逸です。

Online Broken Link Checkerが検出したエラーのリスト

  • 無料で利用できますが、制約があります。また、画像認証の5文字が必須です。
  • 3,000ページを超えるサイト、サブフォルダーにあるサイトを扱うには、有料サービスの契約が必要(詳細不明)です。
  • エラーリストのsrcをクリックすると、エラーを起こしたページのHTMLソースが表示されます。これは便利ですね。

チェックはdead-link-checker.comよりも短時間で完了しますが、エラー検出能力との兼ね合いもあるので、Online Broken Link Checkerの方が優秀ということでもありません。

無料で利用できるサイトなら、チェックツールのひとつとしてブックマークしておくといいでしょう。このサービスを日常的に利用する気になるかどうかは、個人差が大きい気がします。

W3C Link Checker

W3C Link Checkerは、指定したサイトのリンク切れをチェックできるオンラインサービスです。無料で利用できますが、サービスのできが悪くおすすめできません。

W3C Link Checkerの画面

次はチェック中の画面です。プログレスバーがあり、後どれぐらい待たされるのか予想できます。

W3C Link Checkerのチェック中の画面

検出されたエラーは次の形式で表示されます。いかにもな感じです。(他人のサイトを処理させたのでモザイクかけています。)

W3C Link Checkerのチェック結果一覧

  • チェック性能が悪く、僕のサイトで使っているテーマ(WING)を処理できません。
  • チェックできるURL数に上限がなく、サブディレクトリーでも使えるのはメリットです。

このサービスを好む人は少数派ではないでしょうか。

リンクチェッカー

リンクチェッカーは、指定したサイトのリンク切れをチェックできるオンラインサービスです。無料で利用できますが、1,000URLが上限です。

リンクチェッカーの画面

検出されたエラーは次の形式で表示されます。

  • 画像ファイルなどをチェック対象外にできます。
  • チェック結果はファイルにエクスポートできるなど、使い勝手への配慮が良いです。

1,000URLが上限ですが、それで足りるサイトならチェックツールのひとつとして使えるようにしておくといいでしょう。

Check My Links

Check My Linksは、Chromeで表示しているページのリンク切れをチェックする無料アドオンです。

Check My Linksのアイコン

このアドオンを有効にすると、ツールバーに赤枠で囲ったアイコンが表示されます。リンク切れをチェックしたいページを表示した状態でこのアイコンをクリックすると、チェックが開始されます。

見つけたリンクのチェック結果にリアルタイムで色が塗られます。

Check My Linksを実行した画面

 

エラーがあるとそのリンクのあるところが赤くなります。レスポンスコードも表示されますね。

Check My Linksがエラーのあるところを赤くします

アドオンのパネルの操作でエラー一覧をクリップボードにコピーできます。

Check My Linksのパネル

確かに便利なツールですが、チェックできるのは今表示しているページだけです。そこが他のツールと根本的に違っています。日常的に利用するかどうかは別にして、Chromeにインストールして使える状態にしておいて損はないでしょう。

特に、問題が見つかったページで修正した時に、もうこのページにリンク切れはないよね、というのを確認するには最適なツールだと思います。

Ahrefsリンク切れチェッカー

Ahrefsリンク切れチェッカーは、指定したサイトのリンク切れをチェックできるオンラインサービスです。無料で利用できます。利用するサイトの制約はありません。

ahrefsリンク切れチェッカーの画面

「数秒でチェックできます」とあります。そんなバカなと思いますが、実際チェックは数秒で終わり、次のように表示されます。

ahrefsリンク切れチェッカーの結果表示、エラーがある時

 

それにはからくりがあります。

  • Ahrefs(エイチレフス)は全世界のサイトをクロールしたデータベースを構築しており、このツールはそれを参照することでリンク切れの有無を調べます。
  • よって、チェック結果は現在の状態を反映していません。何日か前のものです。それがいつのものかは分かりません。
  • リンク切れを修正しても、このツールのチェック結果に反映されるには数日待つ必要があります。

が、僕が実際にこのツールを数ヶ月使用した結果、このツールは信頼性に欠けることが分かりました。検出できるはずのリンク切れを検出できないサイトがあります。僕の評価は「これでは使いものにならない」です。

おもちゃとして試すのはいいですが、結果は信用に足りません。

Broken Link Checker

Broken Link CheckerはWordPressの無料プラグインです。リンク切れ検出ツールとしては高性能です。動作が重い、サーバーへの負荷が大きいと酷評する人も多いですが、僕はそうは思いません。

Broken Link Checkerをインストールする画面

検出した問題は次のように表示されます。

Broken Link Checkerの問題表示画面

WordPressのプラグインなので、指摘された問題に対しての選択肢が多いです。その使い勝手は抜群です。

  • デフォルトでは72時間ごとに検出動作を行います。サーバーへの負荷を気にして、これをもっと長くしなければならないようなら、使わない方がいいと思います。
  • リンク切れの検出性能が高いです。細かなカスタマイズもできます。
  • 問題検出時にメールを送信させられます。地味に便利です。

最大のデメリットは、自分のサイトがあるサーバー上で実行されるため、その負荷が大きいとサイト利用者(ブログの読者)に悪影響があるという点です。それを嫌って、全くおすすめしないとしている人もいるようです。が、サーバーへの負荷が軽ければ(WordPressサイトの管理者にとって)最強のリンク切れ検出ツールです。

僕はサーバーのリソースモニターでCPU、メモリーへの負荷が軽いことを確認しています。僕の環境では全く問題ありません。

内部リンク切れ以外のことも分かるツール

AhrefsやSemrushを利用中の方は、次の「内部リンクの構造が分かるツール」まで飛ばしてください。

Googleサーチコンソール

内部リンクをチェックできるツールとして、Googleサーチコンソール(GSC)をあげているブログも散見されますが、間違っています。GSCは内部リンクのチェックには、役に立ちません。

  • メニューのインデックス/ページで表示される「ページのインデックス登録」で、ページがインデックスされなかった理由に内部リンクが関与していることがあります。これは結論を提示しているだけで、原因の特定にはAWTなどを利用するのがいいです。
  • GSCは内部リンク切れを報告するようには作られていません。
  • 被リンクの表示もありますが、使い物になりません。

GSCで内部リンクのチェックをするのは無理です。

Ahrefs Webmaster Tools

Ahrefs Webmaster Toolsは、Ahrefs(エイチレフス)の有料サービスの一部の機能を無料で開放しているものです。

ahrefs Webmaster Toolのユーザー登録画面

自分が管理しているサイトを複数登録し、定期的にサイトの検査(監査)をさせることができます。その検査能力は非常に高く、そこまで指摘しなくてもいいのにと思うほどです。

僕はこのサイトを、毎週火曜日の午前3時に検査するように指定しています。

このツール(略称AWT)は、Googleサーチコンソール(GSC)では情報不足で分からないことや、GSCの指摘内容を理解するのにとても便利です。

AWTとGSCの機能比較です。

AWTとGSCの機能比較表

引用:Ahrefs Webmaster Tools

最安プランでも月額99ドルかかるサービスを一部無料開放しているわけで、使える機能は非常にレベルが高いです。有料サービスの契約者を増やすのが目的ですが、ここまで無料で開放していいのかい、と思うほどです。

AWTは超おすすめです。僕は次の使い方をしています。

  • 毎週検査をするように設定しておく(毎日にもできますが、推奨しません)。
  • 検査結果以外にも有益な情報があるので、週に数回、朝のルーチンとしてAWTを開く。
  • GSCのインデックスレポートに理解できない指摘があったら、AWTの検査結果を見る。

過去にAhrefsを(有料で)利用していた時期もあったのですが、その費用に見合うだけ使いこなすことができませんでした。現在の僕は、AWTと他のツールの組み合わせで満足しています。

内部リンク構造を確認できるツール

内部リンク構造を確認するためのツールのほとんどは、リスト形式かそれに毛が生えたようなものしか提示しません。人間が内部リンク構造を確認するには可視化するのが最良ですが、これができるツールは限られています。

そして、この記事で取り上げるのに値するのは、たった2つしかありません。

Show Article Map

Show Article Mapは、WordPressの無料プラグインです。内部リンクの可視化ツールとして超有名ですが、WordPressの公式プラグインではありません。

次はこのサイトの内部リンクをShow Article Mapで可視化した結果です。

Show Article Mapでこのサイトを可視化した結果

記事数が少なければ、Show Article Mapでも十分その目的を果たせるかも知れません。でも僕は、これで内部リンクを適切に管理できるとは思えないです。

Link Map Viewer

Link Map Viewerは、僕が開発したWindowsの無料アプリです。以前はサブスクリプション制の有料サービスでしたが、現在は無償化されています。どなたでも制限なく完全に無料でご利用頂けます。

次はこのサイトの内部リンクをLink Map Viewerで可視化した結果です。内部リンク構造を視覚的に、これ以上ないほど明確に確認できます。

Link Map Viewerは内部リンクの可視化に特化しています。僕が知る限り、Link Map Viewerと同じことができるツールはありません。

Link Map Viewerのデモ動画をご覧ください。

Show Article MapとLink Map Viewerの比較デモ

Show Article MapとLink Map Viewerが内部リンクを可視化する様子を比較しています。共にこのサイトの内部リンクを可視化させています。両者の違いが良くわかります。

おすすめの組み合わせ

僕は次の組み合わせが好きです。ただし、Broken Link Checkerのサーバーへの負荷が軽いことを定期的に確認する作業は必須です。

  • リンク切れの検出はBroken Link Checkerに任せています。
  • ChromeにはCheck My Linksをインストールしてあり、リンク切れを修正したらすぐに確認できるようにしています。
  • AWTからはサイト監査(Site Audit)の結果以外にも有益な情報が得られるので、重宝しています。
  • GSCは毎朝確認するのがルーチンで、検索パフォーマンスとインデックス登録の2つを確認しない日はありません。
  • 内部リンク構造の確認に、もちろん、Link Map Viewerを使っています。

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